【神宮前5丁目開発案件|開発支援事例】
■ ご相談の背景
長年お取引のあるデベロッパー様より、神宮前5丁目における開発プロジェクトについてご相談をいただきました。
当該エリアの開発は順調に進んでいたものの、1軒のみどうしても取得できない住宅があり、プロジェクト全体が停滞している状況でした。
対象となる物件には、90歳を超える独身のご姉妹が長年お住まいで、これまで複数の業者が交渉を試みたものの、一切話を受け付けてもらえない状態が続いていました。
ご姉妹にとってその住まいは、長年かけて築き上げた大切な生活の拠点であり、
「終の棲家」としての強い想いがあることから、金額による解決は難しい状況でした。
■ 課題
本件では、一般的な不動産交渉とは異なる、以下の本質的な課題がありました。
金銭条件では動かない
高齢による環境変化への不安
長年の生活基盤を手放す心理的負担
膨大な家財の整理・移動の問題
引越し先や生活支援の不透明さ
単なる「売却交渉」ではなく、生活全体に関わる課題解決が必要でした。
■ 転機
本件の解決の糸口となったのは、過去に当社が支援させていただいたお客様(Y様)とのご縁でした。
Y様の昔話の中で、青山界隈で親しくされていたご友人の存在が話題に上がり、
その方が今回のご姉妹と旧知の間柄であることが判明しました。
数十年ぶりの再会の機会をY様にご協力いただき、直接お話しすることが可能となりました。
■ ご提案と取り組み
当社は、不動産の取得を目的としながらも、まずはご姉妹の安心を最優先に考えた対応を行いました。
① 信頼関係の構築
送迎や会食などを通じて継続的に対話を重ね、ご本人の想いやご事情を丁寧に理解していきました。
② 住環境の確保
住み慣れた地域から大きく離れない範囲で、安心して暮らせる住居を確保。
当社にてUR賃貸物件を法人契約し、社宅としてご提供しました。
③ 家財整理・保管対応
90年分に及ぶ家財や、茶道教室の道具・着物などについては、専門業者と連携し選別・整理を実施。
必要なものは倉庫で保管する体制を整えました。
④ 生活支援
当社女性社員が定期的に訪問し、日常的なコミュニケーションや見守りを継続。
孤立を防ぎ、安心して新しい生活に移行できるよう支援しました。
⑤ 医療・福祉との連携
訪問看護やヘルパーサービスの導入により、生活面・健康面のサポート体制を構築しました。
⑥ 将来対応
相続・税務・行政手続きについては、提携する専門家(行政書士・税理士)が対応し、ご家族とも連携しながら進めました。
■ 結果
ご姉妹にとって無理のない形で住環境の移行を実現し、最終的に不動産の取得が成立しました。
その後も住み慣れた地域での生活を維持しながら、訪問看護や支援を受け、
お二人とも穏やかに天寿を全うされました。
本件は、単なる不動産取引にとどまらず、人生の大きな転換期を支える取り組みとなりました。
■ 最後に
本件は、
「取得困難な物件を交渉で動かす」のではなく、
「安心できる未来を提示することで自然にご決断いただく」
という形で解決に至った事例です。
私たちは、不動産を単なる資産や取引対象としてではなく、
お客様の人生に深く関わる重要な要素として捉えています。
そのため、短期的な条件交渉ではなく、
安心・信頼・継続的な支援を重視した対応を行っています。
